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樋口裕子

  • 名前:樋口裕子
  • HP⇒ハレルヤ

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オンライン小説&出版本紹介のHP「ハレルヤ-樋口裕子-」のブログ、夢日記や短編小説など書いていく予定です。(コメントの欄に業者の方の宣伝はご遠慮願います)
 我が家の猫達&ママの店


カスガの調子がいぜんと悪く、明け方から昼にかけてゲーゲー吐いて
大変だった。食事も摂れない水もダメでは弱る一方なので、
吐いてもいいからと好物の牛乳を飲ませた。50ccほど飲んだのだが、
一時間もたなかった。それが夜になってようやく回復の兆しが見え、
8時頃に食べさせたご飯をいまだ吐かずにいる。多分もう大丈夫だと
思っていいのではないだろうか。

・・・お知らせ・・・

電子出版「短編集 闇の中の住人」

別荘

         10 「ママの店」

私の怒りは、直接手を下したのではないが、
けいこちゃんの父親に向けられた。

『お前が浮気をした為にけいこちゃんが生まれた。
 でもまあ、それは世間でよくあることだから
 百歩譲って許す。
 しかし、自分の本妻に子供が出来ないとわかってから
 一度捨てた娘を母親から毟り取ろうとした行為が
 絶対許せない。
 しかも子供を引き取りたい理由が
 家督を弟の息子に取られたくないからだと ?
 そんな不純な動機で
 けいこちゃんを引き取ったところで
 彼女を幸せに出来るはずがないわい。
 お前は自分のエゴのために罪のない女を苦しめ、
 娘まで殺してしまったんだ。
 やっぱりどう考えてもお前が最大の原因だ、許せない』

ママに隠し事は出来ない。ママは人の心を読んでしまうのだ。

「あんたの考えていることは筋が通っていると思うわ」

ママは真剣な眼差しで私を見ている。

でしょ? 
だからあの男に復讐をと言い掛けた私をママが止めた。
違う、違う、違うのよ・・・ママは目を閉じ頭を横に振る。

「何が違うんだよ」私はまた自分の考えを否定されて、
正直うんざりした。

ママは深い溜息をつく。

「悪いのはあの男、復讐したくても母親は錯乱状態。
 けいこちゃんは子供、そんなら僕らが代わって復讐して
 やったらすむことじゃないか」

私がなおも畳み掛けると、
ママは眉をひそめ困ったような顔になった。

「私とあんたが、けいこちゃんの父親を驚かせたところで
 何の益があるというの ? 
 そもそもそんな男に良心の呵責なんてありゃしないから、
 ただの鬱陶しい怪現象にくらいにしか感じないわよ。
 復讐というのはね、相手に心から申し訳なかったと思わせ
 られなかったら全然意味がないんだからね」

「じゃあ、どうするんだよ・・・このまま放っとくの ? 」

私がブスッとした声を出すと、
ちょっと待ってと言いながら
ママは親指の爪を噛んでじっと考え込んでいたが、
何か閃いたらしく顔がパッと明るくなった。

「ねえ・・・こんな考えはどうかしら ? 」

〜つづく

ホームページ上に今までの分を「ママの店13」としてアップしましたので、ご覧ください。
(ママの店12前編) (ママの店12後編)

その他の作品紹介
2006.08.03. (00:08) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(-) /
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