
昨日のマーガリンのおかげで我が家の猫達の便秘は解消された。
マーガリンの威力にビックリだ。
牛乳も乳製品なんだけど、便秘解消には効果無しということだな。
「花田少年史」を観てきた。
始まってしばらくは、正直あんまり期待出来ない映画かなと思った。
母親役の篠原涼子さんはまるっきり下妻物語のノリだし、
主役の少年も物凄いオーバリアクション。
でも、観ているうちにだんだん引き込まれていった。
悪霊役の北村一輝さんはとても美男でうまい役者さんなのに、
悪役が多いのは何でだろう。
まあ・・・じわっと目頭が熱くなる場面が沢山あったし、
楽しめたということで〇。
別荘電子出版「短編集 闇の中の住人」「ママの店」1 それじゃ、私の考えなんだが・・・と
中田先生が身を乗り出してきた。
「あの子の心を開き、今あの子がいる場所から
出してやれるのは私達には無理だ」
そんなあ・・・聞いたとたん、私は落胆の声を出し、
ママは溜息をついて椅子にもたれ掛かった。
「まあ、待て、あきらめるのは早い」
先生がすぐに言葉を足したので、
ママと私はもう一度身を乗り出した。
「あの子が一番信用しているのは母親だ」
でも、あの子の母親は、と口を挟もうとしたとき、
ママが、黙って最後まで聞きなさいと私を止めた。
先生は頷き話を続ける。
「幸い、かどうかはわからないけれど
母親は明日おも知れぬ命らしい。だから、
豊には母親の所に行ってもらって
彼女をもう一度ここに連れてきてもらう。
直接けいこちゃんのいる所に母親を飛ばしたら、
あの子に取り込まれて母親は消滅する。
それはそれで母子が一緒になれて
いいのかも知れないが、
けいこちゃんは決して幸せにはなれないと思う。
だから母親にもう一度ここに来てもらって
作戦を練るんだ」
先生の言うことはよくわかった。
でも、どうして母親が
けいこちゃんに取り込まれたら困るのだろう。
一心同体って言葉もあるし、
それはそれで幸せなんじゃないのかなと私は思った。
「豊、あんたは霊のことをよくわかってない」
ママが私の考えをまた読んだ。でも、このさい
説明しなくてもすむだけいいかなとも思い、
「じゃ、説明してよ。どうして母親が
あの子に取り込まれたらダメなの」
先生から説明してやってくださいますか、
とママが言うと
中田先生はニコニコして頷いた。
「それはつまりだ、
あの子の心の中は孤独と後悔と悲しみで
ずたずたに傷ついている。
だから誰にも会わずにすむ場所に
閉じこもってしまった。母親が現れても、
母親もあの子と同じ
苦しみを持っていると思うから、
波長が合いすぎて一つになってしまうんだ。
霊にはよくあることなんだけど、
同じような性質を持った霊は同化してしまう。
元々霊には姿形なんてない。
肉体という殻を取り去ったら
後には何も残らないんだ。
私やママがこうやって存在しているのは、
我々が自分というものを
認識しているからこの姿を保っていられるんだ。
もし、今の自分が嫌になり
消えてしまいたいと思ったら、
たちまち消えてしまう。
霊というものはそれほど儚く脆いものなんだよ。
けいこちゃんは孤独の世界を造り上げて
その中に籠っているが、それはまだ、
自分というものを否定していない証拠なんだ。
だから、今なら彼女を救える。
だけど母親の方は、
さぞかし自分自身が嫌になっているだろうよ。
最愛の娘を死なせた挙句、
娘を化け物に変身させ、
その娘に酷い仕打ちをされた。
母親だから娘に何をされても
恨んじゃいないだろうが
それが返って絶望を生んでいるんだ。
自分なんて消えてしまえばいいと
思っている母親を娘の所に送り込んだら、
その絶望をけいこちゃんが吸収してしまい、
その挙句あの子も消えてしまうだろうよ」
先生の話をすべて理解するのは難しいが、
それでも何となく
霊というものがわかった気がする。
「急ぎましょう、
母親のほうがもう逝きかけています」
ママが真剣な目をして中田先生を見る。
先生は頷き、
「そう言うことだ、豊頼むぞ」と言った。
〜つづく
「ママの店14」 をHPにUPしました。
ブログに書き溜めたものをアレンジしておりますが、
暴力シーンやグロテスクな表現が含まれておりますので
ご注意ください。
(ママの店12前編) (ママの店12後編)(ママの店13)その他の作品紹介
2006.09.01. (00:49)
小説 文学 /
TRACKBACK(-) /
COMMENT(-) /
▲