
晩ご飯の用意をしていたとき、フクとチャオの
喧嘩が勃発 !ただならぬ気配に娘と一緒に急いで見に行くと、
二匹がダンゴになって部屋の中を転げ回っていた。
こういう喧嘩はしょっちゅうなので、私らも慣れているから
手早く二匹を引き離し怪我の状態を調べてみたら、
二匹とも目の上を切っていた。
まあ、病院の先生もおっしゃっていたが顔を怪我するということは、
両方が負けていないということらしい。我が家の猫は皆気が強いのか、
今までお尻を噛まれた者はまだ誰もない。
しかしこの騒動の間、台所が無人になったのをいいことにして
クロとブチの
いやしんぼコンビ にお肉を盗まれてしまった。
別荘「ママの店」1 2 34 5 6 7 8 9 10私達四人の男女は次元のトンネルを潜り抜け、
共に降り立ったのは、砂漠。
辺りを見回しても砂以外の何物もなく、
ただ殺伐とした同じ景色が
果てしなく続いているだけだ。
ヒュウーと風が吹き、足元の砂が波立ちうねる。
地面が灰色なら空も灰色で、
両方の色が同化して、
地平線がどこにあるのかさっぱりわからない。
「ここは・・・
本当にけいこちゃんのいる世界なの ? 」
私が誰ともなしに聞くと、ママが淡々とした声で
そうよ、と言って頷いた。
「私が入ったときは
火がボウボウと燃えていたんだが、
今は火どころか
砂ばかりで何だか冷え冷えしているねえ
亡者どももいないし・・・」
中田先生が首をかしげる。
「けいこは・・・
あの子はいったいどこに行ったんでしょう」
母親が不安な声でママに聞いた。
「あの子は隠れています。
ほら、向こうの方に小さな家が見えるでしょう」
あれ ?
不思議なことに、
ママが指差す方向を見ると、いつの間に出現したのか
一軒の小さい家らしきものがある。
「けいこはあの中にいるんですね」
母親がすぐに行こうとしたので、ママが止めた。
「ダメ、慌てないで。
あの子は勘違いして怯えているわ。
私達が恐ろしい闇の世界の者だと思ってるのよ」
「そんな・・・」母親が絶句する。
「こうなることはわかっていたわ。
さあ、覚悟はいい ?
来るわよ、あの子が放った怪物達が」
ママの言葉が終わるか終わらないうちに、
いつの間にか目の前に
すっくと巨大な足が二本出現していた。
ヒヨオォォォォッ ! と風が鳴る。
どんな大男だろうと見上げたら、
何と腰から上が消えている。
足だけの化け物・・・
自分の手が震えているのが悔しい。
クソッ、負けるもんか。
私は足を踏ん張り、剣を握り締めた。
「皆、心を一つにして頑張るのよ」
ママの言葉に勇気がみなぎる。
行くぞ !
オォーッ・・・
中田先生の合図で私達は一斉に、
化け物めがけて突っ込んで行った。
四人の戦士達の戦いが、今始まる。
〜つづく
「ママの店14」 をHPにUPしました。
ブログに書き溜めたものをアレンジしておりますが、
暴力シーンやグロテスクな表現が含まれておりますので
ご注意ください。
(ママの店12前編) (ママの店12後編)(ママの店13)その他の作品紹介 電子出版「短編集 闇の中の住人」
2006.09.12. (00:42)
小説 文学 /
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