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樋口裕子

  • 名前:樋口裕子
  • HP⇒ハレルヤ

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オンライン小説&出版本紹介のHP「ハレルヤ-樋口裕子-」のブログ、夢日記や短編小説など書いていく予定です。(コメントの欄に業者の方の宣伝はご遠慮願います)
 我が家の猫達&ママの店


涼しくなってくると、猫達が膝の上に乗ってくる。一匹や二匹 までは許すけれど、どかっ と多量に乗ってこられたら熱い、重い、痺れる で悲鳴をあげそうになる。
どっか行ってくれ〜い! と喚いて追い出すが、フク がいつの間にか乗っている。まあ、フクだけならいいかと思って黙々と小説を書いていたら、いつの間にかブチ も乗っている。まあ、二匹なら追い払うのも可哀相だなと思って我慢していたら、クロ も、シュウ も、カスガ まで・・・・これじゃさっきと同じじゃないか。

あっちへいけ〜い! その繰り返しで今日もまともに書けなかった。

別荘

「ママの店」  
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上空で止まったままのけいこちゃんの頭が
出っ張ったり引っ込んだり、ボコボコと
形を変え始めた。
どうしたんだろう、何をするつもりなんだろうと
思っていたら、

「あの子変身するつもりよ・・・」

ママが低い声でつぶやいた。

「変身って・・・うわっ大変だ。
 この前みたいな怪物になられたら
 僕達全員殺されちゃうよ」

ママの店で起こった惨事を思い出してゾッとした。

「ママさん、彼女一人では無理だ」

中田先生がママに言ったが、
ママは動こうとしない。
ママ・・・?
私が言葉をかけようとするのを
ママは首を横に振って止めた。

「もう少し様子を見てから考えましょう。
 あの子が何を考えているのか知りたいの」

冗談じゃない、
このまま放っておくわけにはいかない。

「そんな余裕なんて無いよ、
 あのときのことを思い出してよ
 けいこちゃんは
 彼女をずたずたに引き裂いたんだよ。
 母親だなんて思ってないよ、
 今でもこうして、彼女を殺そうと思って
 変身しようとしているんじゃないか」

待ってなんかいられないよ、と言って
彼女の所へ行こうとしたが、
中田先生に腕をつかまれ引き戻された。

「豊、ママさんの言う通りだ、もう少し様子を見よう。
 それでもしダメだとわかったら
 加勢しに行けばいいんだ」

先生はいつもママの言うことばっかり聞く。

「そんなの遅すぎるじゃないか、
 言わせてもらうけど
 あのときそんな余裕あった ? 」

私が怒ったように言っても、
二人とも黙ったまま
上空で変身していくけいこちゃんを見ている。
今やけいこちゃんは頭だけではなく
首から下の全身を作り上げようとしているようだ。
ただ前回と違うところは、
今度はただ巨大なだけで、
以前のような化け物の姿ではなく、
本来のけいこちゃんの姿になりつつある。

何だ、元に戻ろうとしているんだ。
これだったら、心配することはない。
ママの言う通りだ、様子を見ていて正解だった。
私はほっとして胸を撫で下ろした。

「そういうことか・・・」

ママが何かに気がついたみたいに唇を噛んだ。
えっ、どういうことなのと私が聞くと、

「化け物のほうがまだやりやすいのよ」

ママがポツリと口にした。

「何で化け物のほうがいいの ? 」

私が不満そうに言うと、
ママは憂いを帯びた目で私を見つめ、

「彼女は母親よ。可愛い姿の我が子に
 剣を突き刺すことが出来ると思う ? 」

私はアッと声を出していた。
そうだ、これはけいこちゃんの作戦だ。
元の姿に戻れば、誰も手出しが出来なくなる。
何と頭の良い子なんだろうと感心したが、
感心している場合ではない。

ヒューと唸り声をあげながら、
風が足元の砂を掃き寄せていく。
心の中に重い不安を抱いて見上げると、
白い提灯袖のブラウスに赤いスカートを穿いた
おかっぱ頭のけいこちゃんが、今にも泣きそうに
黒い瞳をうるうるとさせて母親を見下ろしていた。

〜つづく

「ママの店14」 をHPにUPしました。
ブログに書き溜めたものをアレンジしておりますが、
暴力シーンやグロテスクな表現が含まれておりますので
ご注意ください。

(ママの店12前編) (ママの店12後編)
(ママの店13)
その他の作品紹介
電子出版「短編集 闇の中の住人」
2006.09.15. (00:14) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(-) /
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