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樋口裕子

  • 名前:樋口裕子
  • HP⇒ハレルヤ

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オンライン小説&出版本紹介のHP「ハレルヤ-樋口裕子-」のブログ、夢日記や短編小説など書いていく予定です。(コメントの欄に業者の方の宣伝はご遠慮願います)
 我が家の猫達&ママの店


今夜はサワラのフライと、おろし大根でジャコをあえたもの。
猫達はニャンコ飯とフライ
おかしな話だが、この間の臭いジャコがトラウマになったのか、
猫達は誰もジャコを食べなくなってしまった。今日のは臭くないし、
とても美味しかったのに、もう見ただけでプイッと横を向く。
カスガはまたトイレの砂を掻くように床をカリカリやりだすし、
だんだんこちらも腹が立ってきた。
外にいるノラちゃんは、
臭いジャコですらなかなか食べれないんだから。この贅沢ものメ。


別荘



「ママの店15」  

犬山さんとリリーさんに会うのは久しぶりだ。
いつも一緒の二人は恋人同士・・・?
多分そうだろうけど、それにしても
リリーさんと付き合うようになってから、
犬山さんの服装がガラリと変わってしまった。
それはきっとリリーさんの趣味なんだろうが、
クリーム色の上下スーツに
グリーンのネクタイだなんて・・・
まあ、色的には大変綺麗なんだが、
まず犬山さんに似合っていない。
ここまで似合っていないスーツを着て平気な
犬山さんにも感心する。
いや、これはもう、
着こなしていると言うべきか。

「犬山さん、今日も洋服カッコイイね」

心と裏腹な言葉が私の口を突いて出た。
でも、犬山さんには
絶対嫌味に聞こえていないはずだ。
私には妙な特技があって、
お上手を口にしても相手は信じて喜ぶのだ。
馬鹿にしているのかと怒られそうだが、
何も人を不愉快にさせることはない。
服装も趣味も、本人の問題だ。
本人が良ければいいのであって、
他人がそれを見て自分の好みと考え合わせ、
変だと決めつけるのは間違っている。

犬山さんは恥ずかしそうに、

「いやあ、あまりに似合ってなさすぎるので、
 自分でも笑いがこみ上げて来るんですが、
 私は昔の自分を変えてしまいたいんですよ。
 だから、あえて
 こんな恥さらしをしているんです」

恥さらし・・・? どういうことだ。
そんなことはないですよと、言いかけたが
何故か言えなかった。
それはあまりにも犬山さんが真剣だったからだ。
話題を変えてしまいたいと思った。
犬山さんが何を言い出すか想像が出来たし、
それではせっかくの
楽しい雰囲気を壊してしまう。

「そんなことはないですよ。
 とても素敵です。まるで結婚式みたいで
 私はいいと思いますよ」

涼子さんが笑いながらすんなりと口に出した。
ママも中田先生も、そうだそうだと頷いている。

「お姉しゃんもおじしゃんも
 とってもちれいだよ。ねえ、良太君」

恵子ちゃんがそう言うと、良太君も
人差し指で鼻の下を擦って

「あぁ、カッコイイよ」と頷いた。

私は自分がとても恥ずかしかった。
どんな屁理屈を捏ね回そうとも、
私が犬山さんの服装のセンスを
悪く思っていたのは事実なのだ。
だから、自虐的になっている犬山さんから
目を背けようとしていた。
話題を逸らそうなんて
考えたこと自体が不埒なのだ。
皆の言葉で犬山さんの顔はパッと明るくなった。

〜つづく

(ママの店12前編) (ママの店12後編)
(ママの店13) (ママの店14)
ブログに書き溜めたものをアレンジしておりますが、
暴力シーンやグロテスクな表現が含まれておりますので
ご注意ください。


・・・お知らせ・・・

第100回コスモス文学新人賞掌編部門で「穴」
同じく短編部門で「帰りましょう家族のもとに」
以上2作品に佳作を頂きました。

電子出版「短編集 闇の中の住人」
2006.10.11. (00:35) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(11) /
ハレルヤ

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