
今日の晩御飯は
シシャモ がおかずだった。
シシャモは頭から尻尾まで食べれて猫達の大好物だ。
期待して勢ぞろいして待っている猫達の嬉しそうな顔を見ながら、
グリルを使わず網で焼いた。沢山焼いて冷凍しておこうと思ったから、人間の分と猫達の分とで
七十尾、焼くのに一時間かかってしまった。
シシャモはわりとすぐに火が通るから楽だが、
こう数が多いとやはり大変だ。
大きなシシャモを一匹づつ食べたら、牛乳は飲めないかなと思ったが、
別腹だったようで牛乳も沢山飲んだ。すごい!
別荘「ママの店15」 1 2 3 4 5 6 7 8 9良太君は中田先生に肩を掴まれたとたん
グラッと体のバランスを崩してしまい、
前のめりに、ガツンと
テーブルの表面に頭を打ちつけてしまった。
キャッ!と恵子ちゃんが
びっくりして声をあげ、
良太、大丈夫かと叫んだ中田先生の声で、
ママ達が急いで戻って来た。
どうしたの、と心配そうにママが聞く。
恵子ちゃんは涼子さんに飛びつき、
テーブルに額をついたまま動かない
良太君を恐々見つめている。
リリーさんと涼子さんは不安気に
顔を見合わせ、
蒼然とした雰囲気になった。
「もしかしたら、さっきドアを開けたとき
何かが中に入って、
良太君に取り憑いたのかも知れないわね」
ママは良太君の様子を見てすぐに
事情を察したらしく、
目を凝らして辺りを見回している。
私の責任だ、
私が慌ててドアを開けたりしたから
こんなことになったんだ。
私がしょんぼりとしたのを見てママは、
あんたのせいじゃないわと
慰めるように言ってくれた。
「いったい何が憑いたんだろう、
まだ良太君の体の中にいるんだろうか」
犬山さんが心配そうにボソッと言うと、
中田先生は首を傾げ、
良太君の背中を擦るのを止めた。
まだ憑いているとしたら、
次の動きがあるはずだ。
一同が固唾を呑んで
良太君の様子を見守っていると、
「痛ってえ・・・」
良太君はモゾモゾと頭を持ち上げ、
額を痛そうに擦りながら、
不思議な面持ちで皆の顔を見回している。
「なんだい、皆どうかした ?」
良太君が聞く。
お前何にも覚えていないのかと
先生が言うと、
良太君は首を傾げてしばらく
考えていたが、
「そう言えばおいらの頭の中に
誰かが無理やり
入って来たような気がする。
それから訳が分かんなくなって、
気がついたらデコが猛烈痛い」
良太君の言葉がおかしかったのか、
リリーさんが笑い出し、
それにつられて全員が笑った。
笑い事じゃないよう、と
良太君が不機嫌そうに唇を突き出す。
どうやら憑き物は良太君から離れたようで、
一同ホッとして胸を撫で下ろした。
〜つづく
(ママの店12前編) (ママの店12後編)(ママの店13) (ママの店14) ブログに書き溜めたものをアレンジしておりますが、
暴力シーンやグロテスクな表現が含まれておりますので
ご注意ください。
電子出版「短編集 闇の中の住人」「特別番組 怪談奇談」
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2006.10.24. (00:50)
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