筆者  活動状況  オンライン小説  新刊+出版本  更新情報 ブログ
メルマガ Link HOME MAIL


fc2-BlogRanking   Blog Entry
管理人

樋口裕子

  • 名前:樋口裕子
  • HP⇒ハレルヤ

    モバイル版を開設しました!
月別ログ
カテゴリ
最新記事
コメント
トラックバック
リンク




2007.01

1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31

オンライン小説&出版本紹介のHP「ハレルヤ-樋口裕子-」のブログ、夢日記や短編小説など書いていく予定です。(コメントの欄に業者の方の宣伝はご遠慮願います)
 我が家の猫達&ママの店
ちょっと休憩


私カスガ。この家では私だけ親も兄弟もいないのよ。だからはみ出さないようにいつもとっても気を使っているの。フクさんとナナさんの子供達は皆親のことが嫌いみたいで仲が悪いし、ブチさん達兄妹はチャオさんだけ最近ちょっとノイローゼ気味だけど、まあ仲良しね。でもカリンさんが割り込んで来てブチさんを独り占めしようとしてクロさんを苛めるの。そんなことを私はただ観てるだけなんだけど、何でか疲れるわあ。シュウさんは私がピンクのハートのクッションにお尻を乗せただけで怒るし、私どうすりゃいいのよ。ハア〜・・・溜息が出ちゃう。



         10 11 12 13 14 15 16 17 18

恩他はいったい何者なんだ。
悪魔の僕(しもべ)になったとか
言っていたが、それもどうだか
分かったもんじゃない。
あいつの存在自体が悪魔だ。
雅羽と言う息子の話も
どうせ出鱈目だ。
私に仲間になれと言っていたが、
結局は真っ暗な世界にしか
居られない自分が嫌になり、
陽の当たる場所に行けるように
手伝ってもらいたいだけなんだ。
陽の当たる場所に行きたければ、
まず自分の腐った性根を
叩き直せよと言いたいね。
私は恩他に
母の死に顔を無理やり見せられて
頭にきていた。

「豊・・・大丈夫なの?」
頭の中にいきなり
ママの声が飛び込んで来た。

「うん、大丈夫だよ。
 でもどうしてそんなこと聞くのさ」

「あんたのことが気になって、
 随分前から話しかけていたんだけど、
 反応が全然無かったから
 心配になったのよ。
 そっちにも行ったんだけど、
 どうしてだか
 家に入ることが出来なかったわ。
 いったい何があったの」
嬉しいことにママは私を
心配してくれていたらしい。
私は手短に
恩他との経緯(いきさつ)を話し、
中田先生と雅羽のことも
全部ママに伝えた。
ママは黙って聞いていたが、
私が話し終わると深い溜息をついた。

「豊はどう思うの、先生が本当に
 そんなことをしたと思う?」
ママの声は静かだ。

「もちろん恩他の野郎の言うことなんて
 信じちゃいないよ。
 先生に限ってそんなことを
 するはずがないさ。
 でも店で恩他と先生が
 言い合いになったでしょ、
 だからちょっと気になるんだ。
 あいつ先生に、
 何かしなかったらいいんだけど」
私がそう答えると、
とにかく早く
店の方に来て頂戴と言ったきり、
ママからの交信は切れた。
私は急いで家を出てママの店へと向かう。
今や青い空はピンクから紫色へと
移行してきており、
海は黒に変わりつつある。
辺りはすっかり
夜への準備を始めているのだ。
こりゃ今夜も帰れそうにないかも、
父と母の店に寄って、
ことわりを入れておこうかと思ったが、
また母の死に顔を思い出し、
店に行く気が失せた。
店に行けば、元気な母がいて・・・・
そう思っただけで目頭が熱くなり、
泣くまいと思っても涙が頬を滴り落ちる。
くそっ、恩他の馬鹿野郎!
今度会ったら絶対ぶちのめしてやる。

〜つづく

「ママの店16(前編)」
「ママの店16(後編)」
「怪談奇談」(幽霊屋敷)
ブログに書き溜めたものをアレンジしておりますが、
暴力シーンやグロテスクな表現が含まれておりますので
ご注意ください。

別荘

出版「ハレルヤ」「ひとでなしの倫理」

電子出版「短編集 闇の中の住人」 
2007.01.08. (00:07)  / TRACKBACK(-) / COMMENT(8) /
ハレルヤ

Copyright © 2004 Powered by FC2 All Rights Reserved.
Photo by Wisteria Field  Template by lovehelm