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樋口裕子

  • 名前:樋口裕子
  • HP⇒ハレルヤ

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オンライン小説&出版本紹介のHP「ハレルヤ-樋口裕子-」のブログ、夢日記や短編小説など書いていく予定です。(コメントの欄に業者の方の宣伝はご遠慮願います)
 我が家の猫達&ママの店
エリザベスカーラー


傷口を舐めないように首に付けられたメガホンみたいなモノ、エリザベスカーラーと言うのだが、これがあると食事が食べ難い。一人ではとても食べれないので小皿に入れて食べさせるのだが、チャコは食欲旺盛で食事の量は手術前とほとんど変わらない。寝る前の牛乳もかなり飲む。もう大丈夫だ、こんなに元気なんだもの再来週抜糸が済んだらまた皆と一緒に遊べるよ。もうちょっとの我慢だよう。


お見舞いに楽しいケーキを頂いた。パンダの顔がいい、でも可愛過ぎて食べれないよ。この顔の何処にフォークを突き刺しても、惨いような気がしてしまう。



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そう言えば犬山さん達は
どうしているだろう。
私はふと犬山さんとリリーさんが
気になった。
二人とも生前において
リセットしてしまいたい瞬間が
一杯あったはずだ。
とくに犬山さんはいつも過去の自分を
反省して悔やんでいる。
何度生まれ変わっても、
本質は変わらないから、
また同じような人生を
送ってしまうものだと、
ママに言われた。
リリーさんと付き合うのも、
今度生まれ変わる時に、
自分の人生を全然違うモノに
する為の修行だと思っているからだ。
犬山さんもストレスが溜まることがあると、
この前失言して慌てていたっけ・・・
あの時私は、身の回りで起こる
事件すべてが
私の夢の中での話しであり、
皆自分が捏造したものに
すぎないのではないかと
頭の中が錯乱して、突然大声で
叫んでしまったことがあった。
その時犬山さんが、私を慰める為に、
それは精神的なもんじゃないかな、
私も時々ストレスが溜まって
叫びたくなることがありますからねと
うっかり失言してしまい、
リリーさんの顔色を窺って、
バツの悪そうな顔をしたことを
思い出した。
犬山さんは、まだ生前の自分を
後悔している・・・・もしそうなら、
犬山さんは恩他の思う壺だ。

「大変だよ、犬山さんの所にも
 絶対恩他が行ってるよ。
 何とかしないと犬山さん、
 あいつの言いなりになっちゃうよ」
私はほとんど叫んでいた。
あれほど嫌って、軽蔑すらしていた
犬山さんが、今ではかけがえのない
人になっている。
 
「そうだな、犬山さん達が心配だ。
 でも、私はあの二人が
 何処に住んでいるのか知らないんだよ」
中田先生が顔をしかめた。

「そんなの、僕だって知らないよ。
 先生と良太君の家も知らないんだからね」
そこで私と先生は、
あっと同時に声を出していた。

「良太が心配だ」
先生はそう言うとパッと姿を消してしまった。
そして数秒後、眠そうな目をして、
ワンコを抱いている良太君を連れて、
現れた。

「そうそう、それなんだよ。先生達は
 いつもそうやって姿を消したり
 現せたりするから、
 家を確かめる暇もなかったんだ」
私がそう言うと、今まで黙っていた
涼子さんとママが顔を見合わせて
頷いた。

「そうですね、わたしと恵子は
 ママとこの店で暮らしていますから
 ここが棲家になっていますけど、
 先生や犬山さん達はどうなって
 いるんでしょう」
涼子さんがママに聞いた。
ママはちょっと首を傾げ、

「ここは想念の世界だからねえ、
 先生や犬山さんは
 この世界の中に自分達の空間を
 作っているのよ。
 だから会いたい時は呼べばいい、
 家に行きたければ、テレポートするしか
 ないわねえ・・・」
 
〜つづく

「ママの店16(前編)」
「ママの店16(後編)」
「怪談奇談」(幽霊屋敷)
ブログに書き溜めたものをアレンジしておりますが、
暴力シーンやグロテスクな表現が含まれておりますので
ご注意ください。

別荘

出版「ハレルヤ」「ひとでなしの倫理」

電子出版「短編集 闇の中の住人」 
2007.01.15. (00:49)  / TRACKBACK(-) / COMMENT(-) /
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