筆者  活動状況  オンライン小説  新刊+出版本  更新情報 ブログ
メルマガ Link HOME MAIL


fc2-BlogRanking   Blog Entry
管理人

樋口裕子

  • 名前:樋口裕子
  • HP⇒ハレルヤ

    モバイル版を開設しました!
月別ログ
カテゴリ
最新記事
コメント
トラックバック
リンク




2007.06

1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30

オンライン小説&出版本紹介のHP「ハレルヤ-樋口裕子-」のブログ、夢日記や短編小説など書いていく予定です。(コメントの欄に業者の方の宣伝はご遠慮願います)
 我が家の猫達&ママの店
カスガと一緒に


ご飯よ〜と呼ぶとチャコが起きて来て、カスガと一緒に仲良く食べ始めた。ご飯の量も少しずつ増えてきて、今ではカスガとほぼ同じくらい食べれる。栄養の事を考えて、ほとんど毎日鶏のささ身を焼いてオカズにしている。時々カニカマを入れてあげるがカスガはカニカマが嫌い。煮干はお八つにはいいが、食べ過ぎると良くないらしい。何でだろう。



         10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29

一瞬何を言われているのか
分からなかったが、
辺りの状況が見えたとたん、
ムカムカと腹が立って来た。
戦っているのは私だけ、
ママ達は犬山さんと一緒に
壁にへばりついて傍観している。

「何を言ってるのさ、
 倒さなきゃこっちがやられるよ」
私は思わずママに向かって
怒鳴っていた。
しかしママは厳しい顔をして、

「その芋虫はあんたが創った物よ、
 あんたの頭の中に芋虫があったから、
 今それが形になって現れているの。
 ここはあんたの夢の中でもある事を
 忘れないで。
 へたをすると、とんでもない
 恐怖の世界になってしまうわ。
 これ以上私達を危険に晒さないで」

何だって、この芋虫は
私が創った物だと言うのか?
そんな馬鹿な・・・
いや、しかし、
そう言われてみれば確かに私は、
檻の中から運ばれて行く
血まみれ包帯グルグル巻きを見て、
芋虫のようだと思った・・・
嘘だろう、嘘だと言ってくれ。
私の想像がみんなを
危険に晒していただなんて・・・
私の全身から急速に力が抜けて行き、 
ガシャンと音を立てて剣が落ちた。

「じゃあ今までの出来事は
 全部僕が創っていたの?
 もう何が何だか分からないよ・・・」
あれも、これも、
すべて私が創ったもの、
私はガクンと膝を折り、
床に座り込んでしまった。

「豊、海原先生の事件を思い出して」

ママがそう言った瞬間、
私はあたり一面真っ白な
フリージャーの
花の中に立っていた。
白い花に埋もれるように、
黒い箱が見えている。
箱に近づき中を覗き込むと、
干からびてミイラ化した
男が横たわっていた。
そしていつの間にそこに来たのか、
宮下刑事が私の隣に立って、
顎を捻りながらブツブツと何やら
呟いている。
私の姿は全く見えていないようだ。

「だって、あの刑事さんたら、
 自分でどんどん恐ろしい事件に
 仕立て上げていっちゃうんだもの。
 あれ以上怖い物見せられたら
 たまんないわよ。
 ホラー映画じゃないんだからね」

いきなりママの声が聞こえて来た。
これはあの時のママの言葉だと
思い出した瞬間、
私はまた元の場所に戻っていた。
芋虫の玲子さんも
山村もいなくなっている。
そして中田先生や涼子さん
犬山さんにママも戦闘服を着ておらず、
いつもの見慣れた服装に変わっていた。
私もいつの間にか
トレーナーにジーンズ姿だ。

ママは憐れみを含んだ目で私を見て
ゆっくりと諭し始めた。

「あんたは包帯にグルグル巻きにされた
 あの人を見た時、芋虫を連想したのよ。
 それが強く心に残っていたから、
 あんな怪物が生まれたの。
 これは豊の夢の中だからね、
 豊がシナリオを創ってしまう恐れが
 十分あるのよ。
 あの時の宮下刑事のようにね」

「そうか・・・全部僕が創った
 シナリオだったんだね」
私はもう完全に自信を無くしていた。

あっ、と涼子さんが
小さく声をあげた。
首に掛けてあったネックレスが
外れて床に落ちており、
恵子ちゃんがキョトンとした顔で
立っていた。
恵子ちゃんだけでは無く、
犬山さん達のネックレスも外れたのか、
リリーさんと良太君も戻っている。
そして私の横からワンコが飛び出し、
ワンッと鳴いて良太君に
飛びついて行った。

ふと気がつくと、
いつの間にかママの店にいた。
体がけだるく重かった。
私はフラフラと泳ぐように
両手を広げ、ソファーに辿り付き、
倒れ込んでいった。

〜つづく

「ママの店」(激闘編)をHPにUPしました。
別荘
「怪談奇談」(幽霊屋敷)
連載小説「ドタバタ 新米刑事とベテラン刑事」11話目

ブログに書き溜めたものをアレンジしておりますが、
暴力シーンやグロテスクな表現が含まれておりますので
ご注意ください。

出版「ハレルヤ」「ひとでなしの倫理」

電子出版「短編集 闇の中の住人」 
2007.06.26. (00:04) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(12) /
ハレルヤ

Copyright © 2004 Powered by FC2 All Rights Reserved.
Photo by Wisteria Field  Template by lovehelm