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樋口裕子

  • 名前:樋口裕子
  • HP⇒ハレルヤ

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2007.07

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オンライン小説&出版本紹介のHP「ハレルヤ-樋口裕子-」のブログ、夢日記や短編小説など書いていく予定です。(コメントの欄に業者の方の宣伝はご遠慮願います)
 我が家の猫達&ママの店
誰も乗っちゃダメ

カウンターはボクの特等席と本人(シュウ)だけが思っている。ところが他の子達にはそんな理屈は通じない。叩いても咬みついても下りてくれない・・・どころか反撃されて、ちょっぴり泣きそうな顔をしたシュウ。
ビリー八日目突入だいぶ体が柔らかくなって来た。



1〜43は「続きを読む」の中 44 45 46 47



山村の腹の底から搾り出すような
声を聞きながら、
みんな鉄の箱を黙って
見つめていた。
この中に使用済みになった
人間を放り込んで
始末していたと思えば、
山村で無くても
激しい怒りがこみ上げて来る。

「このモーター、
 何をする為に
 必要なんだろう・・・」
犬山さんが、箱の裏を
覗き込みながら呟いた。

「死体を放り込んだだけでは、
 不十分だから、
 機械を使ってどうにか処理する
 ようになっているのさ」
中田先生が何気なく言った言葉で、
また辺りの空気が
重くなってしまった。

「とりあえず、ここは後にして
 先に上の階へ行きましょう」
ママがそう言い残して、
さっさと一人で
出て行ってしまったので、
我々も慌てて後に続いた。

廊下の突き当たりを左に折れ、
エレベーターに向かうと、
最初の時と同じように、
まるで我々が来るのが
分かっていたかのように、
扉が左右にガーッと
大きく音を立てて開いた。
全員が乗り込むのを待って、
ママがB2のボタンを押すと、
扉がまたガーッと音を立てて
閉まった。

四方の壁にそれぞれ
六人の姿が映り、その
四方の壁に映った我々の姿が
まるで大勢の人間が
囲んでいるように見えて
不思議な気持ちになった。
この箱の中には
四つの世界がある・・・
そう思いかけて
ふと上を見上げると、
上も側壁と同じ材質で
出来ていて、天地が逆になった
我々の姿が映っている。
四つじゃ無かった、
天井も入れて五つの世界がある。
これがもしパラレルワールドで
あるとしたら・・・
難しい事を考え過ぎたのか、
頭がクラクラして来た。

「豊、あんまり見てると
 吸い込まれちゃうわよ。
 これは壁じゃなくて入り口。
 しかも見えているのは私達だけ。
 こっちの世界の人間には、
 床と同じ只の白っぽい壁なの」

えっ、鏡のようなこの壁が、
実は入り口・・・
しかも我々にしか見えない?
中田先生や犬山さん、涼子さんに
山村もびっくりしたような顔で、
辺りをキョロキョロ
見回している。
知らなかったのは
私だけでは無かったようだ。

「どうして僕達だけ、
 こんなふうに見えているのさ」
私が聞くと同時に、
エレベーターはB2に着いて、
扉がまたガーッと開いた。

「豊、次元を彷徨う私達には、
 異次元がいたる所に
 扉を開けて待っているの。
 さっきあんたが思った通り、
 これらはすべて
 パラレルワールドよ。
 だから、へたをすると
 何処に入り込んでしまうか
 分からない」
エレベーターから出た私に、
ママは真剣な目で言った。

「みんな出来るだけ一緒に
 行動したほうがいいですよね」

涼子さんの言葉に、

「そうだな、
 どんな世界に迷い込んでも、
 みんな一緒なら心強いさ」
中田先生がそう言って、
ニヤリと笑ってみんなの顔を
見回した。

〜つづく

「ママの店」(激闘編)をHPにUPしました。
別荘
「怪談奇談」(幽霊屋敷)
連載小説「ドタバタ 新米刑事とベテラン刑事」11話目

ブログに書き溜めたものをアレンジしておりますが、
暴力シーンやグロテスクな表現が含まれておりますので
ご注意ください。

出版「ハレルヤ」「ひとでなしの倫理」

電子出版「短編集 闇の中の住人」
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2007.07.24. (00:28) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(-) /
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