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樋口裕子

  • 名前:樋口裕子
  • HP⇒ハレルヤ

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オンライン小説&出版本紹介のHP「ハレルヤ-樋口裕子-」のブログ、夢日記や短編小説など書いていく予定です。(コメントの欄に業者の方の宣伝はご遠慮願います)
 我が家の猫達&ママの店
夕べは暑かった


熱帯夜と言うほどでもないけれど、湿度が高いのかムシムシして寝苦しかった。でも、かと言ってクーラーをつけて寝ると絶対誰かが風邪をひく。暑いと猫達が暴れ出す。夜中の三時にチャーとフクが喧嘩をした。おかげで私は寝不足だ。写真はブチと珍しくシマジロウのツーショット、この二匹はあまり一緒にいたことがない。

ビリーDISC2九日目そろそろ3に行きたいと一緒にやっている娘に言うと、まだダメと言われてしまった。そりゃそうだろうな、3は腹筋編らしいのに、ちっとも鍛えられてないからまだ無理だ。今日は一日非常にクーラーの効いた部屋で仕事をしていた。体の芯まで冷えたのかして、ビリーをやっても出る汗が少なかった。体が冷えていると汗って出ないんだ・・・



1〜57は「続きを読む」の中
58



204号室を出た我々は
隣の203号室に入った。
しかし、その部屋も
204号室と同じような
風景で、やはり白いカーテンで
囲まれたベッドがきちんと
整列して並んでいる。

「隣と同じですねえ・・・」
犬山さんがそう言いながら、
一番近くにあったカーテンの中に
入って行った。

「うんざりするよ、
 こんなにたくさんの
 人間を何の為にストックしておく
 必要があるんだ」
中田先生が
吐き捨てるように言った時、
犬山さんがカーテンの中から
出て来た。
顔色が少し悪くなっている。

どうかしましたか?と
ママが聞くと、犬山さんは

「隣が大人の保存室で、
 この部屋は子供用の・・・」
そう言ってから山村の顔を
見て口をつぐんでしまった。
たちまち山村は顔色を変え、
片っ端からカーテンの中を
見て回り始めた。
一つのカーテンの中から
出て来ては目を血走らせ、
次のカーテンの中に
飛び込んで行く。
私も山村の出て行った後を
覗いて回った。
ほとんどが
十歳前までの子供達だが、
赤ん坊も混じっていた。
みんな生まれたままの姿で、
眠っているように横たわっている。
中田先生やママ、
涼子さんもそれぞれ
カーテンの中から出て来て、
無言のまま立ちすくんでいる。

何も子供まで・・・と
言おうとした言葉を
私はグッと飲み込んだ。
ここでは子供だからと言って
何の容赦も無い。
いや、大人の臓器よりも、
むしろ子供の新鮮な
臓器の方が貴重だろう。

全部のベッドを確かめるべく
山村が走り回っている。
どうか、彼の息子が
ここにいませんようにとの
願いも空しく、
あるカーテンの中に飛び込んで
行ったきり山村は
出て来なかった。
みんな山村が入ったカーテンを
じっと見つめている。
胸の中が
ずんと重くなるのを感じた時、
うわあぁぁぁと泣き叫ぶ
山村の声が聞こえて来た。

「いたんですね・・・」
涼子さんの声が少し震えている。

われわれは山村の入っている
カーテンの側まで行き、
中をそっと覗いた。
ベッドの上で小さな両手を
握り締め、天使のような顔をした
赤ん坊が眠っている。
いや、眠っているように
見えているが、この子も
やっぱりもう・・・
ベッドの横に跪き、
祈るように両手を組んだ
山村は頭を下げ、
声を押し殺して泣いている。

「聡ちゃんなのね」

ママが山村の背中越しに、
声を掛けると、
山村は鼻をグスグス鳴らしながら
大きく頷いた。

こうなる事を
予感してはいたものの、
心の隅には生きていてくれると
信じていた。
山村はもちろんだろうが、
みんなだって
そう思っていたに違いない。
確かまだ八ヶ月だと聞いている、
こんな小さな赤ん坊にまで・・・
私の全身にムラムラと
怒りがこみ上げて来た。

〜つづく

「ママの店」(激闘編)をHPにUPしました。
別荘
「怪談奇談」(幽霊屋敷)
連載小説「ドタバタ 新米刑事とベテラン刑事」11話目

ブログに書き溜めたものをアレンジしておりますが、
暴力シーンやグロテスクな表現が含まれておりますので
ご注意ください。

出版「ハレルヤ」「ひとでなしの倫理」

電子出版「短編集 闇の中の住人」 
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2007.08.06. (00:25) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(0) /
ハレルヤ

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