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樋口裕子

  • 名前:樋口裕子
  • HP⇒ハレルヤ

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オンライン小説&出版本紹介のHP「ハレルヤ-樋口裕子-」のブログ、夢日記や短編小説など書いていく予定です。(コメントの欄に業者の方の宣伝はご遠慮願います)
 改訂版 『ママの店』



・・・前回までのお話・・・   


「どうもこうも、もうゲロ水とゴキブリが・・・」

ママがエッ?と言うような顔をしたが、
今まで見てきたことを
詳しく説明する自信がなかったので、
首を横に振って話しを変えた。

「いや、つまり、不良達は
案外友達思いのいい連中でさ、
信二君を酷いめに遭わせたことを
とても後悔していて、泣いて謝っていたよ。
まあ、信二君のことはそれでいいとして、
いったい私は何でいきなり
あの子の教室に移動しちゃったのかな、
次元が違うことはわかるんだけど、
あっちの世界とこっちの世界はどう違うのさ、
て言うか私が今いるここって何処?」

私は上手く話せない自分にイライラしたが、
ママは私のイライラなんて
全く気にしていないみたいにニコニコ笑っている。

「ここはあんたの夢の中、
今見てきたのは現実の世界よ。
移動することに早く慣れなきゃダメ、
多分これから何度もいったり来たりすると思うから」

「ゲッ、これから何度もあんな体験を?」

うんざりしたような顔になったと、自分でもわかる。

「あんたはやらなきゃならないの」

意味不明な言葉を言って
クスクスと笑っているママを見ていて、
もう一つ確かめておきたいことがあったのを
思い出した。

「あの子はもう死んじゃってたんだね」

「あたりまえよ、ここに来る人は
みんな死んでしまった人ばかりだもの」

ママはサラリとそう言った。

「えっ、じゃあ私も死んでるってことなの?」

私はぐっと生唾を飲み込み、ママの言葉を待った。
しかし・・・

「ナ・イ・ショ」

ママはおどけたような顔で目を丸くして、
人差し指を口に当ててそう言った。

「えぇっ?そんなの答えになっていないよ。
ちゃんと教えてよ」

ママは、知らないもーん、と言いながら
そそくさとカウンターの中に入っていってしまった。

〜つづく

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2008.02.26. (10:03) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(-) /
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