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樋口裕子

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オンライン小説&出版本紹介のHP「ハレルヤ-樋口裕子-」のブログ、夢日記や短編小説など書いていく予定です。(コメントの欄に業者の方の宣伝はご遠慮願います)
 改訂版 「ママの店」


前回までのお話・・・       10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

そうだ、この人は犬山さんの娘さんだ。
犬山さんの家の台所
で父親のことをあいつ呼ばわりしていた姉の方だ。
しかしおかしなことに、彼女は父親が側にきても
知らん振りしている。それでも犬山さんは
一生懸命娘に話しかけようとしていた。

「昌子、どうしてここにきたんだ?
ここは死んだ者しかこないんだよ。
もしかしてお前・・・」

犬山さんは昌子さんが死んだのではないかと
思ってオロオロしているようだ。
たまらなくなった私は立ち上がり、
ママ達が立っているドアの近くまで近寄っていった。

「昌子さん、あんたお父さんがこんなに
一生懸命話しかけているじゃないか。
返事くらいしてやれよ」

私がそう言うと、彼女は眉を潜め
露骨に嫌な顔をする。

「エッ、どう言う意味ですか?
父は亡くなりましたけど」

何を言っている目の前にいるじゃないか
と言いかけたとき、ママが割って入った。

「あらまあ、失礼なことを言ってごめんなさい。
この人今具合が悪くてね、
熱があるから変な言葉を口走るのよ、
気にしないでね。
さあ、あちらの席に座ってくださいな、
注文を聞かせて頂くわ」

ちょっと!何だよ、
熱があって変な言葉を口走るだなんてヒドイ・・・
私の不満気な顔なんてお構いなしに
ママはさっさと昌子さんをカウンターの席に案内し、
メニューを渡してニコニコしながら待っている。
私はまだ娘の側にいこうとする
犬山さんを引っ張って、先生のいる席に戻ったが、
犬山さんはちょっと目を離すとすぐに
娘のいるカウンターに近寄っていこうとするので、
先生と二人で引き戻すのに苦労した。

「犬山さん気持ちはわかるけど落ち着いて、
へたにあなたがいくと
娘さんは出ていってしまうかも知れないでしょう?
ここはママにまかせて
様子を見たほうが懸命ですよ」

先生の説得に、犬山さんは何とか
納得したようだが、握り締めた両手の拳を震わせて
昌子さんの側にいきたいのを
必死に堪えている様子を見ていると、
私は犬山さんが可哀相でたまらなくなった。
二度と会えないはずの娘に会えたら、
飛んでいって抱きしめたいのは当たり前だ。

「お待ちどうさま、ミックスジュースです。
ごゆっくりなさってくださいね」

ママはニッコリ笑って彼女にそう言うと、
こちらに戻ってきた。

「昌子は何で私を・・・」

無視するのでしょうかと言わんばかりに
犬山さんがママに聞く。
しかしママが黙って首を横に振るのを見て、
彼はガックリと肩を落としてしまった。
そりゃそうですね、と言って犬山さんは寂しく笑う。

「私は娘に嫌われています。
生きているときでも会話がなかったんだから
死んでも同じですよね・・・」

そう言った後で、たちまち犬山さんの目から
大粒の涙が溢れてこぼれ落ちた。

〜つづく

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2008.04.29. (22:32) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(-) /
 改訂版 「ママの店」


前回までのお話・・・       10 11 12 13 14 15 16 17 18 19

ママが憐れみを含んだ目で私を見た。
ビジターって?と私が聞くと――

「あんたはまだこっちの人じゃないのよ、
つまり眠っているだけなの。
夢の中の彷徨い人と言ってね、
訪問者なのよ。何でここにくるのか
わからないけど、あんたみたいな人が、
たまーにいるみたい」

そうだ、思い出した・・・
ここは夢の中だ。
すべてが遠い昔の出来事のように思える。
そもそもは、この店を
訪れる夢を見たのが始まりで、
ママと一緒に話しをしたり
トランプをしたりしているうちに、
いつしかそれが楽しみになってしまい
夢を見たさに寝てばかりいるようになった。
そして、あるときから目が覚めなくなり、
この町に住み着いてしまっているのだ。

「でも、何で自分の名前を忘れちゃうのかな」

私が首を傾げると、ママも、
それは私にもわからないわと言って
静かに首を振った。

「それはきっと、君自身の自己抑制だよ。
夢を見ている君の脳が、
君を完全にこっちの世界に
留めておかないように規制をかけているんだ」

ママの代わりに先生が答えてくれた。
さすがに医者だけあって
先生の言葉には説得力がある。
私はまだ聞きたいことがあったのだが、
ドアチャイムがカラ〜ンコロ〜ンと鳴り、
二十歳くらいの若い女性が入ってきたので
話しを中断させられてしまった。

「いらっしゃいませ」

ママがにこやかに笑いながら席を立ち、
彼女の側にいった。

「初めて見る顔だなあー」

先生はチラッと後ろを見てそう言ったが、
私は彼女と何処かで会った記憶がある。
思い出そうと首をひねっているとき、
犬山さんがドアの方を向いたまま
ヌッと立ち上がった。

「・・・こ・・・」

「えっ?犬山さんどうかしたの、
何か言った?」

背中しか見えないので
表情まではわからないが、犬山さんは
フラフラと夢遊病者のような足取りで、
ママ達の方に向かって歩き始めた。

「昌子(まさこ)・・・昌子」

今度は私にもはっきりと聞こえた。
犬山さんは女性の名前を呼んでいるのだ。
先生はエッ?と言うような顔をして
犬山さんを目で追い、ママも驚いた顔で
犬山さんが近づいてくるのを見ているが、
女性客は全然気にしているふうでもない。
あっ、この人は・・・そのとき私は
彼女のことを思い出した。

〜つづく

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2008.04.22. (22:16) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(-) /
 改訂版 「ママの店」


前回までのお話・・・       10 11 12 13 14 15 16 17 18

「そんな・・・本当のことなんですから
別にかまいませんよ」

犬山さんが寂しそうな目で微笑んだので、
私は一層自分が悪者になったことに
気がついた。クソッあんなこと
言わなきゃ良かったよ。それにしても
ママのハイヒールの踵は強烈だ。
私が靴の上から足を擦っている間に、
犬山さんは話しの続きをやりだした。

「私は父親の後を継いで、
茶道具店を営んでおります。
あ、もう死んでしまっているから
過去形ですよね、営んでいたんです。
よく間違われるんですが、
お茶の葉を売っているのではありません。
表や裏の千家のお茶会に使う
道具や小物を売っていたんです。
家族は両親と妻と娘が二人、
私がいなくなって、
どうやって暮らしていくのか・・・」

ズーンと一挙にその場の空気が
重たくなった。

「私は、皆さんもご存知の通り
生前はあまり良い人間では
ありませんでした。何故地獄に
いかないですんだのかわかりませんが、
ここにこさせて頂いたからには
必ず真人間になれるように
頑張ろうと思っております。
こんな私ですが、みなさんどうぞ
よろしくお願いします」

犬山さんが深々と頭を下げたとき、
先生とママがパチパチと拍手を始めた。
ママなんて涙まで浮かべている。
恥ずかしそうに照れて
頭をかいている犬山さんを見て、
私も何となくホロッとなった。
しばらく黙ったままに
なってしまったが――

「それじゃお次の方よろしく
お願いします」

犬山さんがニッコリ笑って
こっちを見たので、それではと言って
私は口を開いたのだが、
私は・・・・と言っただけで、
次の言葉が出てこない。
いくら考えても自分に関することが
何一つ思い出せないのだ。
まず自分の名前がわからない、
今までずっと、
名なしのままできたのか?
嘘だろう、そんなはずはない・・・
ショックのあまりに目の前が
真っ白になっていく。私の異変に
ママや先生、犬山さんも気がついた。

「どうかしたの?」

みんなが心配そうな顔で
のぞき込んでくる。

「な、名前を忘れたみたい」

私はそう答えるのが精一杯だった。
ええっ?と言ってママは
目を大きく見開き、
先生も犬山さんもビックリしている。

「いや、喋ろうとした瞬間に
忘れてしまったような感じも
するんだけど」

私は何が何だかわからなくなっていた。

「しっかりしなさい、大丈夫か?」

先生の言葉にジワッと目頭が熱くなる。
ママは目を閉じて、
じっと考え込んでいるみたいだったが、
やがてゆっくり目を開けた。

「わかったわ、あんたはビジターだから
そんなことになったのよ」

〜つづく

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2008.04.17. (10:22) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(-) /
 改訂版 「ママの店」


前回までのお話・・・       10 11 12 13 14 15 16 17

でもまあ明るいことはいいことだ、
自己紹介でアボカドの気持ちも
少しはほぐれるだろう。
一番最初は誰からかなと思っていたら、
先生が軽い咳きを一つした。

「えー、じゃあ私から時計回りで
順番にと言うことで」

先生ったら、何と積極的な・・・・
私はとても愉快な気分になった。

「私は中田弘之(なかたひろゆき)
と申します。年は三十三歳で独身、
昭日町総合病院の小児科担当の医者です」

そこで先生は一旦言葉を切り、
顎を指でひねりながら次ぎに何を
言おうか考えている様子だったが、
すぐにパッと明るい顔になり――

「私はパンを焼くのが得意でしてね、
私の作ったパンは
子供達にも大変人気があるんですよ。

皆さんにも是非食べて頂きたいので、
今度焼いたらお持ちします。
さっきママさんが仰ったように、
ここでこうしてお会いするのも
何かのご縁だと思いますので
どうぞこれからもよろしくお願いします」

そうだ、この人は中田先生だ。
頭を下げている先生を見ているうちに、
いきなり先生の名前を思い出した。
私は今まで先生の名前を
すっかり忘れていたのだ。
何で忘れていたんだろう?私がとても
不思議な気分になっている間に、
みんなはこちらこそよろしくとか
言いながら頭の下げ合いをしている。
私は、ブルブルと顔を振り
気分を変えようとした。
すべてが気のせいだ、そんなことより
自己紹介の続きだ。
時計回りだとすると次は・・・
先生の隣に座っている
アボカドと目が合った。アボカドが
もじもじとしながら立ち上がりかける。

「あら、
お座りになったままでいいですよ」

ママが微笑みながらそう言うと、
アボカドはポッと顔を赤らめて、
腰を下ろした。

「そうですよね、小学生じゃあるまいに
立ったらおかしいですよね」

苦笑いをしているアボカドを
見ているうちに、ふと冗談を思いついた。

「ハーイって
手を上げるのもいいんじゃない?」

明るい声で私が言うと――

「あんたはずっと立っていなさい」

ママに冷たい声で
ピシャリと言われてしまった。
その後私を無視して、
じゃあ、自己紹介の続きを
よろしくお願いしますねと、
アボカドには優しい声を出している。
何だよっ、と思ったが
相手がママだから許すしかない。

「あのぅ、それでは
自己紹介させて頂きます。
私は犬山猛(いぬやまたけし)と
申しまして年は四十六歳です」

「犬山さんかあ、
どうりでよく吠える――ウギャッ!」

私はスニーカーの上から
思いきり足を踏まれて悲鳴を上げた。
犬山さんも先生も
ギョッとした顔で私を見ている。
イテエなあ・・・何すんだよ
と言いながら横を見ると、
ママが怖い目をして睨んでいた。
あちゃー私が犬山さんに
失礼なことを言ったから
怒っているんだ・・・

「ヤダなあ、冗談ですよ」

私は痛みに堪えながら、犬山さんに
ゴメンナサイと言って頭を下げた。

〜つづく

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2008.04.12. (10:09) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(-) /
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前回までのお話・・・       10 11 12 13 14 15 16

―夢の中の彷徨い人―

「私の店においでになったのも何かのご縁、
もし宜しかったら
みなさん自己紹介をなさって
お友達になられたらいかがですか」

ママがニコニコ笑いながら
提案してくれたので、
私達は自己紹介を兼ねて
奥にある四人かけの広いテーブル席で
お茶をすることにした。
先生はアボカドと一緒にさっさと奥にいき、
二人並んで座って何やら話し込んでいる。
おそらく今までの事情を彼に
聞いているのだろう。
ママ、手伝うよと言って、
私はママに続いてカウンターの中に入った。

「じゃあ、このアップルパイを
人数分に切ってお皿に入れてくれる?」

いつの間にかカウンターの上に
白い箱が置かれてあり、
蓋を開けると褐色の表面にたっぷりと
アプリコットジャムが塗られた、
丸くて大きなアップルパイが入っていた。
ママはコーヒー、私はアップルパイの皿を
盆の上に乗せ、テーブルに運んだ。
広めのテーブルを挟んで向かい合わせに
二人かけのソファーがあるのだが、
片方はすでに
先生とアボカドが座っているので、
私はママと一緒に座った。
私の前はアボカドだ。

「おぉ、アップルパイですか、
こりゃあ美味しそうだ」

先生がそう言って両手を擦り合わせ、
嬉しそうな顔でママを見ると――

「手作りですか、なんて
聞かないでくださいよ」

ママは恥ずかしそうにクスッと笑った。

「私に作れるのはせいぜい
クッキーくらいですからね、このパイは
いつも昭日町スーパーの中にある
ケーキ屋さんで買います。
あそこのケーキは美味しいんですよ」

昭日町スーパーは私の家の近所にあって、
私も買い物はいつもそこですましている。
ママもそこへいくことが
あるんだなと思えば、
ちょっと嬉しい気持ちになった。

「さあ、みなさん折角のコーヒーが
冷めてしまいます。
パイと一緒に召し上がれ」

ママに促された我々は、
さっそくアップルパイにフォークを突き刺し
口に運び出す。たちまち口の中に
アプリコットジャムの甘い香りが広がり、
薄い皮の下にあるリンゴの上品な甘さが
蜜の染み込んだケーキクラムと調和して、
そりゃあもうとても美味しいパイだった。

「こりゃ旨い・・・」

先生が目を細め、ママも嬉しそうな顔で
パイの欠片が膝に落ちないように
手を添えて食べている。
私はパイを大方食べてしまってから
コーヒーを飲んだ。
コーヒーはブラックと決めているのだが、
この苦味がまたパイに合う。
アボカドはと見ると、彼は疲れた顔をして
パイを一口食べただけでフォークを置き、
コーヒーのカップを両手で包むようにして
じっと見つめている。
今のアボカドは何を食べても
味なんてわからないんだろうなと思うと、
たまらなく可哀相になり
何か言葉をかけてあげようとしたとき――

「それじゃあ、自己紹介を始めましょうか」

先生が言い出した。
今までカウンターの隅で暗い顔をして
ブツブツ独り言を言っていた先生と
同じ人だとはとても思えない。

〜つづく

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2008.04.09. (10:04) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(-) /
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前回までのお話・・・       10 11 12 13 14 15

出てくるぞ!と声が上がり、ガラスから顔が
離れていく。そして外に出たアボカドを、
あっと言う間に十数人の男女が取り囲んだ。
彼らの目の中に憎しみの炎が
メラメラ燃えているのが見える。
アボカドは崩れるように土下座した。

「許してください!あなた方の人生を
無茶苦茶にしてしまいました。
本来なら死んでお詫びを
しなくてはなりませんが、
私はもう死んでおります・・・」

アボカドは取り囲まれて狭くなった空間で、
地面に頭をこすりつけながら
体を痙攣させて泣いている。

「絶対に許さない」

「死んでも許さない」

人々は呪いの言葉を吐きながら、
じわじわとアボカドとの距離を縮めていく。
このままでは取り殺されてしまう・・・いや、
アボカドはもう死んでいる。
どうなるのかわからないけれど、
とにかくこのままではマズイ
何とかしなくてはと思ったとき、
ママが人垣をかきわけて入っていった。
そしてうずくまっているアボカドを抱き、
周りにいる人達に呼びかけた。

「この人は今
心から詫びて許しを乞うているの。
あなた方は皆、謝ったのに許して貰えなくて
苦しんだ人達ばかりでしょ。
あなた達ならこの人の気持ちがわかるはずよ、
人を恨んだままでは絶対幸せにはなれない。
だから、たとえ許すことが出来なくても、
どうぞもう恨まないで」

ママはむせび泣きしながら、必死に訴えている。
二人を取り囲む人々の間に、
動揺が走り回っているのが見え、やがて――

「この男は死んだ。私は生きている!」

誰かが叫んだ。

「死にたくない。生きていたい」

別の誰かが言った。

「そうよ、あなた達はまだ生きているのよ、
生きようとしなくちゃダメ。
他人の為に自分の人生を捨てないで」

ママの言葉を最後に、立ち並ぶ人々の姿が
しだいに薄くなり、やがて完全に消えてしまった。

「さあ、もう誰もいなくなったわ・・・
中に入りましょうか」

ママがまだ地面に頭をつけて泣いている
アボカドの背中にそっと手を置いた。

「いったい何があったんですか、
この人何で泣いているんですか?」

店の中に入るとすぐに
先生が駆け寄ってきたので、
後で説明するよ、今はそっとしておいてあげてと
私は言った。

アボカド――
『ママの店』の常連がまた一人増えた。

「ねえ、ママ、あの人達はどうなったんだろう」

「いっちゃったってことは、
まだ生きているってことだわね」

ママは私の顔を見てニッコリと笑った。

〜つづく

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2008.04.04. (09:35) 小説 文学 / TRACKBACK(-) / COMMENT(-) /
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