
前回までのお話・・・
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ママは何でもお見通しだから怖ろしいよ。
大きく溜息をついてから、
私はバフンと音を立て仰向けになり、
また回想の続きを始めた。
あの後ママがお詫びだと言って
ビーフシチューを作ってくれて、
先生と犬山さんとママの四人で食べたんだけど、
美味しかったなあー
今でも思い出すとヨダレが垂れてくるよ。
まあ、生きている私のことを
ママ達が羨ましいと思う気持ちも
わからなくはないし、何よりもこっちの世界に
ずっといたいと思っている私の気持を
戒める為にあんなことをしたみたいだから、
これは怒るよりむしろ感謝しなくてはいけないかも。
この世界がどんなに楽しくても、
ここは死者の世界だと言うことを
絶対忘れてはいけないんだ。
それからその後は家に帰ってお風呂に入って、
風呂上りに牛乳でも飲もうと思って・・・
そうそう牛乳を切らしているんだ
今日は買い物にいかなくちゃ。
その後部屋に戻ってベッドで寝ながら
本を開いた所までは覚えているが、
そのまま寝ちゃったのかして後の記憶がない。
ここはまだ昭日町だよね、
目を覚ますときいつも不安になるんだ。
いつかは本当に目覚めてしまい、
昭日町から出ていく日がくるのでは、なんてね。
あっ、学校にいかなくちゃ!
いきなり大事なことを思い出してガバッと飛び起きた。
枕元の時計を見ると八時をとっくに過ぎている。
ウワッ寝過ごしたと一瞬焦ったが、
時計の表示が(日)となっているのに気がついた。
今日は日曜日か。
ホッと胸を撫で下ろし、それじゃとばかりに
もう一度ベッドの中へ倒れ込んだ。
うつらうつらと気持ち良くなってきた頃、
丁度頭の方向にある窓ガラスが
ガタガタ鳴リ始めた。
風が強いなと思ったが別に気にもならず
目を閉じたままでいると、
まるで寝かせてたまるもんかと言わんばかりに
ガタガタ音がパワーアップし始めた。
ガタガタガタからグワンガランドカンドカン!と
頭の上から音が落ちてくる。
あぁっ、うるさい!と叫びながら飛び起きて、
窓のカーテンをシャーと開けると
外は真っ白、雨と風とが荒れ狂う大嵐になっていた。
一塊になった雨が
ブァッブァッと窓に叩きつけられる度に、
窓枠が悲鳴を上げている。
それが音の正体だった。ブァッブァッと来たら
ガタガタガタッこの繰り返しで
窓が壊れてしまうのではないかと不安になり、
その頃にはもう完全に目が覚めてしまっていた。
しょうがないな、起きるとするか・・・
父さん達には日曜も平日もないんだから、
息子の私がいつまでも寝ていちゃ申しわけないしな。
ベッドの上で両手を上にあげて背筋を伸ばしながら、
今日は買い物にいかなきゃならないことを
思い出していた。牛乳と卵を切らしているし、
他にもいろいろ買っておきたい物があるのだ。
〜つづく
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2008.07.21. (11:38)
小説 文学 /
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